
キャンディーズの解散コンサート(1978年4月4日、後楽園球場)は、私が小学4年生の頃のことです。病弱だった私は入院中で、コンサートはラジオ放送で聞いていました(生放送だったかどうかは覚えていません)。
そのコンサートで流れた「本当に、私たちは幸せでした」という言葉に、心が震えたものです。
伊藤蘭が口にした解散宣言から約9ヶ月が経過し、病室の白い壁の中で伝説の解散コンサートに深い感動を受けていました。
私は50代後半のただのファンです。もし、あなたも過去に夢中になったアイドルがキャンディーズであるなら、色あせない思い出に浸ってみませんか。
輝いていたアイドル時代から現在まで、メンバーの様々な出来事がありましたが、私たちの永遠の「推し」であるキャンディーズを、記憶の中で追いかけていきましょう!
キャンディーズのメンバーと今

キャンディーズのデビューは1972年4月のNHK番組「歌謡グランドショー」のマスコットガールとしてでした。レコードデビューは1973年9月1日で、解散が1978年4月4日でした。
約6年間の活動期間でしたが、その影響力を考えると、もっと長く活動していたように感じられます。
この短い期間で、数々の名曲を残し、社会現象を巻き起こしたことを考えると、彼女たちがどれほど多忙であったか想像がつきます。
しかし、そんな忙しさなど微塵も感じさせない『8時だョ!全員集合』などのバラエティ番組で見せる笑顔や等身大の恋愛ソングの数々は、まさに「愛らしい」の一言に尽きます。
キャンディーズのメンバーは以下の3人です。
- 伊藤蘭(ラン)
- 田中好子(スー)
- 藤村美樹(ミキ)
彼女たちの現在について、追ってみましょう。
伊藤蘭
1955年1月13日生まれ。女優や歌手として精力的に活動を続けています。ドラマや舞台出演、ソロコンサートなど幅広く活躍中。2019年にはソロアルバム『My Bouquet』をリリース。
俳優の水谷豊さんと結婚し、娘の趣里さんも女優として活躍しています。趣里さんは2016年にNHK連続テレビ小説『とと姉ちゃん』に出演するなど、注目を集めています。
年齢を感じさせない美しさと若々しさを保ち、現在も精力的に活動を続けています。いつまでもお綺麗で驚くばかりですね。
田中好子
1956年4月8日に生まれ。2011年4月21日、55歳で乳がんのため逝去。1992年からガンと闘病生活を送っていましたが、キャンディーズのメンバーにも病気を隠していたそうです。明るく前向きな性格で、最後まで笑顔を絶やさなかったと言われています。
デビュー曲の「あなたに夢中」では、田中好子さんがメインボーカルとしてセンターポジションを担当していました。
スーちゃんは、デビュー当時からその純粋で愛らしい存在感で多くの人を魅了しました。
藤村美樹
1956年1月15日に生まれ。解散後、一時的に芸能活動に復帰しましたが、実業家の尾身善一さんと結婚後、芸能界を引退。3人のお子さんの母として、また熱心なカトリック信者として充実した日々を送っています。都内の教会で定期的に勉強会に参加するなど、信仰を大切にしています。
2022年頃、一部のネット上で藤村さんが卵巣がんの手術を受けたという情報が広がりましたが、真偽は定かではありません。
まさに「普通の女性」に戻っていた美樹さん、家族と幸せに暮らしているはずです。
年上の女性が好きな男性は、キャンディーズの影響?
私は若い頃から「年上女性がタイプ」であると、仲間内に語っていました。さすがに50代も後半になると、年上好きにも無理がありますが、この記事を書いて改めて、自分が年上女性が好きだったのは「キャンディーズ」の影響であったと強く感じます。
その理由には、あのヒット曲「年下の男の子」が大きく関係しています。
どこにでもいるような、ちょっと生意気な年下の男に好意を抱くあの歌。多くの男性ファンは、年上のキャンディーズのメンバーに自分が好かれる錯覚を抱いたのではないでしょうか。
だって、私のポケットにも「汚れて丸めたハンカチ」が、いつも入っていました(入りっぱなし)。そんな自分を「あいつはあいつは可愛い、年下の男の子」と言ってくれるわけですから、まるで恋人同士のような特別な気分になるわけです
キャンディーズ 05 年下の男の子 1975 https://youtu.be/7TkDjPdwdbA?si=me_1HkxTBwGtgZgg
キャンディーズの名曲紹介

キャンディーズは1970年代を代表するアイドルグループとして、数々の名曲を送り出しました。
彼女たちの楽曲は、時代を超えて多くの人々に愛され続け、今でもキャンディーズの音楽は色あせることなく、幅広い世代から支持を集めています。
ここでは、キャンディーズの代表的な名曲を紹介します。これらの曲は日本の音楽シーンに大きな影響を与え、いまでもオヤジたちが口ずさむ作品ばかりです。
リリース日 | 曲名 | オリコンチャート最高順位 |
---|---|---|
1973年9月1日 | あなたに夢中(デビュー曲) | 36位 |
1974年1月21日 | そよ風のくちづけ | 39位 |
1974年4月21日 | 危い土曜日 | 46位 |
1974年9月1日 | なみだの季節 | 40位 |
1975年2月21日 | 年下の男の子 | 9位 |
1975年6月1日 | 内気なあいつ | 18位 |
1975年9月1日 | その気にさせないで | 17位 |
1975年12月5日 | ハートのエースが出てこない | 11位 |
1976年3月1日 | 春一番 | 3位 |
1976年5月31日 | 夏が来た! | 5位 |
1976年9月1日 | ハート泥棒 | 17位 |
1976年11月21日 | 哀愁のシンフォニー | 12位 |
1977年3月1日 | やさしい悪魔 | 4位 |
1977年6月21日 | 暑中お見舞い申し上げます | 5位 |
1977年9月21日 | アン・ドゥ・トロワ | 7位 |
1977年12月5日 | わな | 3位 |
1978年2月25日 | 微笑がえし | 1位 |
1978年11月21日 | つばさ | 16位 |
キャンディーズの曲の中でも、「年下の男の子」あたりから特に懐かしさを感じます。
あの頃の3人の衣装や振り付けを今でも覚えているのですから、私がどれほど彼女たちに憧れていたかを証明しています。歳を重ねて忘れっぽくなったと感じる私が、まだその記憶を鮮明に持っている。
今も続くキャンディーズへの強い憧れです。
キャンディーズ「微笑がえし」は最後ではない!

キャンディーズの真の最後のシングルは「つばさ」です。1978年11月21日にリリースされたこの曲は、グループが同年4月4日のコンサートで解散した後に発表されました。作詞は伊藤蘭、作曲・編曲は渡辺茂樹が担当しました。
「つばさ」は解散宣言後に制作され、1977年12月発売の5枚組アルバム『CANDIES 1676 DAYS〜キャンディーズ1676日〜』に収録されています。解散コンサート「ファイナルカーニバル」で最後に歌われた曲でもあり、有名なラストメッセージ「本当に、私たちは、幸せでした!!」はこの曲の途中にあるセリフパートの最後に発せられたものです。
一方、「微笑がえし」は解散前の最後のシングルであり、キャンディーズのヒット曲のタイトルや歌詞の一部が散りばめられたメドレー的な構成になっていました。唯一のオリコン1位獲得シングルだったこともあり、「最後の曲」としての印象が強い人も多いはずです。
しかし、キャンディーズ最後のリリース曲は「つばさ」であり、オリコンチャートでの最高順位は16位を記録し、約10.9万枚を売り上げています。
キャンディーズ 微笑みがえし https://youtu.be/XDBUa-man9k?si=0mKLHkbxc-O8Qghm
キャンディーズ ー つばさ https://youtu.be/9R5eeouG3lg?si=je5DZnY0vtgTxRql
今でも芸能活動している伊藤蘭に勇気づけられる

キャンディーズのメンバーで唯一いまでも芸能活動しているのは伊藤蘭です。テレビでその姿を見る機会も多くあります。
解散から約3年後の1980年『ヒポクラテスたち』で女優として芸能界に復帰、医大生グループの紅一点である優等生のみどり役を演じました。この作品で第2回横浜映画祭で助演女優賞を受賞しています。
以降、映画・ドラマ・舞台など数々の作品に出演しています。
2019年、キャンディーズ解散から41年ぶりに音楽活動を再開し、ソロアルバム「My Bouquet」をリリース、『伊藤蘭 ファースト・ソロ・コンサート2019』を開催しました。
2020年以降はコンサートツアーを開催(一部公演は新型コロナウイルスの影響で中止)。2020年12月に新曲「恋するリボルバー」を配信リリース。
2021年9月に2枚目のソロアルバム『Beside you』をリリース。
日比谷野外大音楽堂で44年ぶりにステージに立つなど、精力的なコンサート活動を行っています。2024年9月から2025年1月にかけて全国9都市を巡るコンサートツアーを開催するなど、精力的な活動を続けています。
女優と歌手の両方の活動を続ける伊藤蘭さん。驚くべき行動力と若々しさを保ち、幅広い世代のファンに「まだまだ頑張れる!」と活力を与えてくれる存在です。
世代を超えて心に残るキャンディーズの解散

キャンディーズの解散は、1970年代の若者たちの心に深い印象を刻みました。1978年4月4日、後楽園球場で行われた解散コンサート「キャンディーズ ファイナルカーニバル FOR FREEDOM」は、当時空前の5万5千人を集め、「歌謡界史上最大のショー」と呼ばれました。
4時間に及ぶコンサートの最後、ラストナンバー「つばさ」の間奏で、彼女たちは「本当に私たちは幸せでした」という言葉を残しました。この言葉は、今なお多くの人々の記憶に鮮明に残っています。
コンサート終了後も、観客のキャンディーズへのコールは鳴りやまず、肌寒い後楽園の夜空にいつまでも響き渡っていました。彼女たちの解散は、一つの時代の終わりを告げると同時に、永遠の輝きを私たちの心に刻んだことでしょう。
キャンディーズは多くの人々にとって永遠の「推し」であり、私にとっても記憶に生き続ける唯一無二のアイドルなのです。
キャンディーズ「年下の男の子」に込められた想い
キャンディーズは70年代を代表するアイドルグループとして、音楽シーンに大きな影響を与えました。解散後も各メンバーが異なる人生を歩み、特に伊藤蘭は現在も精力的に活動を続けています。
彼女たちの魅力的な楽曲と「普通の女の子に戻りたい」という潔い引退は、今でも多くの人々の心に残る伝説となっています。
そして何より私の中であの頃の強いあこがれが、まだ消えていません。
永遠のアイドル「キャンディーズ」そして、キャンディーズを想う私は、永遠の「年下の男の子」なのです。
いいオヤジなのに困ったものです。
最後まで読んで頂きありがとうございました。また別の記事でお会いいたしましょう。